猫ちゃんに良いフードを食べさせてあげたいと思っても、キャットフードは種類が多すぎて、何を基準に選べばよいか悩みますよね。
この記事では、もともと口コミ評価が高いキャットフードについて、獣医師目線から独自の評価基準で点数化することで、9種類のフードにランキングを付けて評価をしてみました!
Contents
今回比較したキャットフード
- カナガン チキン
- ジャガー
- モグニャン
- ピュリナワン グレインフリー チキン味 (以下ピュリナワンと記載)
- オリジン レジオナルレッドキャット(以下オリジンと記載)
- アカナ ワイルドプレイリーキャット(以下アカナと記載)
- ナチュラルチョイス 穀物フリーアダルト チキン(以下ナチュラルチョイスと記載)
- アボダームキャット サーモン&ツナ(以下アボダームと記載)
- ヤラー オーガニックキャットフード グレインフリー(以下ヤラーと記載)
キャットフードはなにを基準に選べばよいのか?
そこで、今回は9個の項目に分け、2項目は15点満点、その他7項目は10点満点、合計で100点になるように点数化しました。
評価項目は以下の9項目です。
評価項目
- 動物性たんぱく質の種類
- 植物性たんぱく質の有無
- 気になる原材料があるか(由来がわからないなど)
- 添加物の有無
- グレインフリー
- 価格
- Mg量
- Na量
- 審査員加点
評価項目の詳細な内容は、ランキングの次に解説してあります!
田上獣医師が選んだキャットフードランキング9選
田上獣医師が選んだキャットフードランキングは以下の通りです。
1位 | カナガン チキン |
---|---|
2位 | ジャガー |
3位 | オリジン |
4位 | ヤラー |
5位 | ナチュラルチョイス |
6位 | アカナ |
7位 | アボ・ダーム |
8位 | モグニャン |
9位 | ピュリナワン グレインフリー |
商品名 | カナガンキャットフード |
---|---|
通常価格 | 3,960円 |
定期購入 | 3,564円 |
送料 | 640円 |
容量 | 1.5kg |
原産国 | イギリス |
販売元 | 株式会社レティシアン |
原材料 | 乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類(硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ |
※価格は税別
- イギリス産平飼いチキンを60%以上使用した高たんぱくフード
- 人間が食べられる安全な原材料のみ使用
- タウリンを多く配合
豆類も使用していない正真正銘グレインフリーフードの為、猫の消化管への負担がとても少なく、アレルギーの発生率を下げられる
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | ジャガーキャットフード |
---|---|
通常価格 | 4,280円 |
定期購入 | 3,852円 |
送料 | 640円 |
容量 | 1.5kg |
原産国 | イギリス |
販売元 | 株式会社レティシアン |
原材料 | 骨抜きチキン生肉・鴨生肉、乾燥チキン・乾燥鴨肉、生サーモン・生マス、じゃがいも、卵、サツマイモ、豆、チキンレバー、鶏脂、チキングレイビー、アルファルファ、豆食物繊維、サーモンオイル、ミネラル、ビタミン、クランベリー、マルベリー、ブルーベリー、りんご、トマト、オレンジ、梨、にんじん、ほうれん草、カリフラワー、マリーゴールド、海藻、朝鮮人参、緑茶、生姜、プロバイオティックス |
※価格は税別
- 動物性タンパク質(新鮮なチキン、鴨肉、サーモン、マス)が80%を占める、高たんぱく質なキャットフード
- ヒューマングレード、穀物不使用の「グレインフリー」
- 「アサイー」「マルベリー」などのスーパーフードや、古くから和漢として知られる「朝鮮人参」を贅沢に配合
- ワンランク上の品質を求める猫用のリッチなフード
他のキャットフードでは配合されていないような、身体によいプラスαの成分がプラスされている
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | Orijen(オリジン) レジオナルレッドキャット |
---|---|
参考価格 | 6123円 Amazon |
容量 | 1.8kg |
原産国 | アメリカ合衆国 |
販売元 | オリジンジャパン |
原材料 | 新鮮アンガスビーフ、新鮮イノシシ肉、新鮮ヤギ肉、新鮮ラム肉、新鮮ラムレバー、新鮮牛レバー、新鮮牛トライプ、新鮮イノシシレバー、新鮮マトン肉、新鮮牛心臓、新鮮丸ごと大西洋サバ、新鮮ヘリテージ豚肉、乾燥ヤギ肉、乾燥 イノシシ肉、乾燥 ラム肉、乾燥丸ごとサバ、丸ごとグリーンピース、丸ごと赤レンズ豆、丸ごとピント豆、新鮮牛腎臓、新鮮豚レバー,乾燥牛肉、乾燥 マトン肉、牛肉脂肪、乾燥丸ごとニシン、丸ごとイエローピース、丸ごとヒヨコ豆、新鮮豚心臓、新鮮豚腎臓、天然豚肉風味、丸ごとグリーンレンズ豆、丸ごとシロインゲン豆、ニシン油、新鮮ラムトライプ、レンズ豆繊維、新鮮丸ごとカボチャ、新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ、新鮮ケール、新鮮ホウレン草、新鮮カラシ菜、新鮮コラードグリーン、新鮮カブラ菜、新鮮丸ごとニンジン、新鮮丸ごとリンゴ,新鮮丸ごと梨、乾燥ケルプ、フリーズドライ 牛レバー、フリーズドライ 牛トライプ、フリーズドライ ラムレバー、フリーズドライ ラムトライプ、カボチャの種、ヒマワリの種、亜鉛タンパク化合物,ミックストコフェロール(天然酸化防止剤)、チコリー根、ターメリック、サルサ根、アルテア根、ローズヒップ、ジュニパーベリー、乾燥 ラクトバチルスアシドフィルス菌発酵生成物、乾燥 プロバイオティクス発酵生成物、乾燥 ラクトバチルスカゼイ発酵生成物 |
※価格は税込
- ヒューマングレードのアンガスビーフ、イノシシ肉、ヤギ肉、ラム肉、豚肉、丸ごと大西洋サバなど6種類もの動物性たんぱく質を使用し、原材料の90%を占める
- 高たんぱく、超低炭水化物、低GI(食後の血糖値の上昇が少ない材料)、低GL(原材料自体のGI値だけでなく、1食あたりを想定した量で算出される数値)のキャットフード
- 水を一切加えない、スチーム調理で、栄養分と味が損なわれない調理法
- 泌尿器トラブルを起こしにくい
- 動物性たんぱく質だけで90%を占め、種類も多彩でバラエティー豊か
- 低GI、低GLで血糖値のコントロールがしやすく、肥満になりにくいフード
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | ヤラーキャットフード グレインフリー |
---|---|
参考価格 | 3,736円 Amazon |
容量 | 800g |
原産国 | オランダ |
販売元 | YARRAH / 株式会社イシイ |
原材料 | 鶏肉、グリーンピース、イエローピース、タピオカ、鶏脂、ひまわりの種皮、ニシン、イースト、海藻、イラクサ、タウリン、ビタミン類(VA、VB12、VB3、ビオチン、パントテン酸、 塩化コリン、VK、VB6、VB1、VD3、VB2、葉酸)、ミネラル類(炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸鉄、酸化マンガン、硫酸銅、ヨウ化カルシウム、亜セレン酸Na )、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ビタミンE) |
※価格は税込
- 100%オーガニックの原材料(チキン、魚)を使用
- 無農薬、無着色、無香料のオーガニックキャットフード
- 穀物不使用のグレインフリーフード
- 血液の浄化作用や、利尿作用を持つ「イラクサ」使用
- 「イラクサ」が使用されており、結石になりやすい猫にも配慮されたフード
- タンパク質が多すぎるとお腹が緩くなってしまう猫に最適
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | ナチュラルチョイス 穀物フリーアダルト チキン |
---|---|
参考価格 | 2,990円 Amazon |
容量 | 2kg |
原産国 | アメリカ合衆国 |
販売元 | マース ジャパン リミテッド(ニュートロジャパン) |
原材料 | チキン(肉)、チキンミール、エンドウタンパク、ポテトスターチ、鶏脂、乾燥ポテト、エンドウマメ、フィッシュミール、アルファルファミール、ビートパルプ、ポテトタンパク、タンパク加水分解物、大豆油、ユッカ抽出物、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(クエン酸、ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物) |
※価格は税込
- 高品質なチキンが第一主原料
- 消化しにくい穀物不使用
- 安全な工場で生産された、栄養バランス満点の「ナチュラルフード」
- 自然由来の酸化防止剤使用
マグネシウム含有量が少ない為、過去に泌尿器トラブルを起こした猫も使いやすい
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | アカナ ワイルドプレイリーキャット |
---|---|
参考価格 | 3,758円 Amazon |
容量 | 1.8kg |
原産国 | カナダ |
販売元 | アカナファミリージャパン |
原材料 | 新鮮鶏肉(9%)、新鮮七面鳥肉(9%)、新鮮鶏内臓(レバー、ハツ、腎臓) (9%)、鶏肉ミール(8%)、七面鳥肉ミール(8%)、丸ごとニシンミール(8%)、丸ごとグリンピース、丸ごと赤レンズ豆、丸ごとヒヨコ豆、鶏脂肪(5%)、新鮮全卵(4%)、新鮮天然ウォールアイ(4%)、新鮮天然トラウト(4%)、新鮮七面鳥内臓(レバー、ハツ、腎臓) (4%)、丸ごと緑レンズ豆、丸ごとピント豆、丸ごとイエローピース、タラ油(2%)、日干しアルファルファ、乾燥鶏軟骨(1%)、乾燥ブラウンケルプ、新鮮カボチャ、新鮮バターナッツスクワッシュ、新鮮パースニップ、新鮮グリーンケ―ル、新鮮ホウレン草、新鮮カラシ菜、新鮮カブラ菜、新鮮ニンジン、新鮮レッドデリシャスリンゴ、新鮮バートレット梨、フリーズドライレバー(鶏と七面鳥)(0.1%)、新鮮クランベリー、新鮮ブルーベリー、チコリー根、ターメリックルート、オオアザミ、ごぼう、ラベンダー、マシュマロルート、ローズヒップ添加栄養素(1kg中):天然濃厚トコフェロール:塩化コリン1000mg:アミノ酸水和物亜鉛キレート:100mg,アミノ酸水和物銅キレート:10mg畜産学的添加物: 腸球菌フェシウム |
※価格は税込
- 放し飼いの鶏肉、七面鳥、全卵、天然魚などの多種類の動物性たんぱく質使用
- 動物性たんぱく質が原材料の約70%を占める
- 穀類とジャガイモ不使用、添加物不使用の高たんぱく、低炭水化物フード
肉や魚バラエティー豊かな動物性たんぱく質が豊富
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | アボダームキャット サーモン&ツナ |
---|---|
参考価格 | 3,162円 Amazon |
容量 | 1.2kg |
原産国 | アメリカ合衆国 |
販売元 | 株式会社 Bi ペットランド |
原材料 | サーモン、乾燥チキン、えんどう豆、鶏脂肪、えんどう豆粉、乾燥まぐろ、タピオカ粉、えんどう豆蛋白、乾燥アボカド果肉、トマト繊維、亜麻仁、ナチュラルフレーバー、卵、塩、イヌリン、塩化カリウム、ビタミン(塩化コリン、ビタミンE、ナイアシン、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンK、ビタミンA、ビタミンB6、パントテン酸カルシウム、ビタミンB2、ビオチン、ビタミンB12、ビタミンD3、葉酸)、ミネラル(硫酸鉄、亜鉛アミノ酸キレート、硫酸亜鉛、鉄アミノ酸キレート、硫酸銅、亜セレン酸ナトリウム、銅アミノ酸キレート、硫酸マンガン、マンガンアミノ酸キレート、ヨウ素酸カルシウム)、アボカドオイル、タウリン、パセリ、海藻、メチオニン、ユッカエキス、イノシトール |
※価格は税込
- サーモン、チキン、まぐろなど数種類の動物性たんぱく質を使用した高たんぱく質フード
- サーモンは抗酸化作用が高く、アンチエイジングが期待される
- キャットフードではめずらしい、栄養豊富なアボカドを使用
- グレインフリーで消化しやすい
- イヌリン配合で、腸内フローラを整える
- 泌尿器トラブルのある猫にも配慮
抗酸化作用のあるアボカドやサーモンなど、アンチエイジングに最適なフード
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | モグニャン |
---|---|
通常価格 | 3,960円 |
定期購入 | 3,564円 |
送料 | 640円 |
容量 | 1.5kg |
原産国 | イギリス |
販売元 | 株式会社レティシアン |
原材料 | 白身魚63%、サツマイモ、エンドウ豆、サーモンオイル、ひよこ豆、レンズ豆、ヒマワリオイル、フィッシュスープ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ビール酵母、オリーブオイル、アマニ、アルファルファ、バナナ、リンゴ、クランベリー、カボチャ、セイヨウタンポポ |
※価格は税別
- 新鮮な白身魚をたっぷり63%も使用した、高たんぱくフード
- 穀物を一切使っていないグレインフリー
- たんぱく質量がやや抑えめで、高齢の猫にも負担がかからない
- タンパク質が多すぎるとお腹が緩くなってしまう猫に最適
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
商品名 | ピュリナワン グレインフリーチキン |
---|---|
通常価格 | 1,880円 |
定期購入 | 1,489円 |
容量 | 1.6㎏ |
原産国 | アメリカ合衆国 |
販売元 | ネスレピュリナペットケア |
原材料 | チキン、チキンミール、えんどう豆でんぷん、キャッサバ粉、大豆たんぱく、牛脂、脱脂大豆、えんどう豆たんぱく、卵、キャノーラミール、たんぱく加水分解物、酵母、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン、硫黄)、グリセリン、アミノ酸類(リジン、タウリン、シスチン、メチオニン)、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、B12、コリン、ビオチン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール) |
※価格は税込
- 第一主原料に新鮮なチキンを使用
- 「グレインフリー(穀物不使用)」で、アレルゲンになりにくい
- 異なる粒の形状で食べる楽しさも追及
- 手に取りやすい価格設定
グレインフリーフードの中では価格が安いにも関わらず、動物性たんぱく質の含有量が多い
子猫 | 成猫 | 高齢猫 |
---|---|---|
獣医師が選ぶキャットフード比較表
モグニャン | カナガン | ジャガー | ピュリナワン | オリジン | アカナ | ナチュラルチョイス | アボ・ダーム | ヤラー | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
動物性たんぱく質の種類 | 5 | 5 | 15 | 5 | 15 | 15 | 10 | 15 | 10 |
植物性たんぱく質の有無 | 0 | 10 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 5 |
気になる原材料があるか | 10 | 10 | 10 | 0 | 10 | 5 | 0 | 10 | 10 |
添加物の有無 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 5 | 10 |
グレインフリー | 5 | 10 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 |
価格 | 10 | 10 | 10 | 15 | 5 | 5 | 15 | 5 | 5 |
Mg量 | 0 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 |
Na量 | 10 | 5 | 5 | 5 | 10 | 10 | 10 | 5 | 10 |
審査員加点 | 3 | 8 | 7 | 2 | 8 | 4 | 0 | 4 | 6 |
合計 | 53 | 78 | 77 | 52 | 73 | 64 | 65 | 64 | 71 |
順位 | 8 | 1 | 2 | 9 | 3 | 6 | 5 | 7 | 4 |
キャットフードの評価比較項目9つ
原材料
原材料とは、そのフードで使用されている材料の事で、キャットフードの外装に必ず記載されています。
現在日本では、添加物を含むすべての原材料の表示が義務化されています。
原材料の記載順序に関する法的な決まりというのはありませんが、「原材料の表示は、できるかぎり使用量の多い順に記載すること」と定められていますので、記載されている順に内容量が多いと考えて良いでしょう。
肉食の猫は、エネルギーの多くを、たんぱく質を分解することで得ています。
たんぱく質と言っても、動物性たんぱく質もあれば植物性たんぱく質もあります。
その中でも、猫は身体の構造上、植物性のたんぱく質を消化するのが苦手で、動物性たんぱく質が主体のフードの方が消化しやすく、エネルギーに変えやすいとされています。
さらに、動物性たんぱく質も単一の物より、種類が多い方がより様々な栄養を得られるために、評価が高くなります。
ここでは、動物性たんぱく質の中でも、肉や魚がどれくらい使われているのかという事に注目し、以下のように点数を付けます。
3種類以上のたんぱく質を使用 | 15点 |
---|---|
2種類の動物性たんぱく質が入っている | 10点 |
単一の動物性たんぱく質のみ使用 | 5点 |
原材料 | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | 白身魚 | 5点 |
カナガン | 乾燥チキン、骨抜きチキン生肉、乾燥全卵 | 5点 |
ジャガー | 骨抜きチキン生肉、鴨生肉、乾燥チキン、乾燥鴨肉、生サーモン、生マス、卵 | 15点 |
ピュリナワン | チキン、チキンミール、卵 | 5点 |
オリジン | アンガスビーフ、イノシシ肉、ヤギ肉、ラム肉、豚肉 | 15点 |
アカナ | 鶏肉、七面鳥、卵、天然魚(ニシン、トラウト、ウォールアイ)鶏肉ミール、七面鳥肉ミール、ニシンミール | 15点 |
ナチュラルチョイス | チキン、チキンミール、フィッシュミール | 10点 |
アボ・ダーム | サーモン、乾燥チキン、乾燥まぐろ、卵 | 15点 |
ヤラー | 鶏肉、ニシン | 10点 |
モグニャン関しては、原材料表には「白身魚」としか記載されていない為、メーカーに確認したところ、モグニャンに使用されているのは「タラ」一種類のみ。
評価の高いフードが多いだけに、単一のたんぱく質の物は少なく、オリジンに関しては、肉だけで6種類も使用しています。
①でも述べましたが、猫に最適な動物性たんぱく質は、大量に使用すると、どうしても価格が上がってしまうため、植物性たんぱく質を入れて、かさ増しするという事が、キャットフードでは良く行われています。
繊維や炭水化物の添加の為に植物性たんぱく質が使用されていることもありますが、それでも、猫の消化管に負担になる事には違いないので、今回は植物性たんぱく質の有無で以下の通りに点数化します。
入っている場合は、内容によって点数に差を付けました。
入っている | 0点~5点 |
---|---|
入っていない | 10点 |
原材料 | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | エンドウ豆、ひよこ豆、レンズ豆 | 0点 |
カナガン | なし | 10点 |
ジャガー | エンドウ豆、エンドウ豆繊維 | 5点 |
ピュリナワン | 大豆たんぱく、脱脂大豆、えんどう豆たんぱく | 0点 |
オリジン | グリーンピース、赤レンズ豆、ピント豆、イエローピース、ヒヨコ豆、グリーンレンズ豆、ロインゲン豆 | 0点 |
アカナ | グリーンピース、赤レンズ豆、ヒヨコ豆、緑レンズ豆、ピント豆、イエローピース | 0点 |
ナチュラルチョイス | エンドウタンパク、エンドウマメ | 5点 |
アボ・ダーム | えんどう豆、えんどう豆粉、えんどう豆蛋白 | 5点 |
ヤラー | グリーンピース、イエローピース | 5点 |
カナガンには、豆類などの植物性たんぱく質は含まれていませんでした。
豆類を使用しないフードは相当珍しいので、これだけでもこのフードを選ぶ理由になるかもしれません。
ピュリナワンに至っては大豆たんぱくが使用されていました。
また豆は基本的にアレルギーの原因になりにくいのですが、大豆だけはアレルギーを引き起こしやすいのです。
後からも出てきますが、グレインフリーを選ぶ飼い主さんはアレルギーになりにくいフードを求めて選んでいることが多いので、よりによって大豆を使用しているピュリナワンの評価は、とても低くなります。
むしろ、マイナスでも良い位です…。
原材料に由来がわからない材料が含まれていないかというのはとても重要です。
例えば、チキンやポーク、卵と記載されていれば、原材料はすぐにわかりますが、バイプロダクツ(肉副産物)、家禽ミール、ミートミール(肉粉)、肉骨粉、○○消化物、○○パウダー、肉類など、どの動物からどのような肉が使用されているのかわからない材料の場合、4Dミートといって人間が食べられるレベルではない、いわゆる廃棄肉が使用されていることがあります。
信じられない事ですが、現在の日本では、このレベルの材料をキャットフードで使用してはいけないという決まりはありません。
ミートミールとは、あたかも肉が入っているように感じてしまいますが、血液、蹄、被毛、角、表皮、便、内臓などを生成したものの事で、いわゆる肉は、筋肉が付着している程度です。
すべての原材料を確認して、原材料に気になる材料が含まれていないかどうかで点数化します。
入っている | 0点 |
---|---|
原材料が比較的わかるミールを使用している | 5点 |
入っていない | 10点 |
原材料 | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | なし | 10点 |
カナガン | なし | 10点 |
ジャガー | なし | 10点 |
ピュリナワン | チキンミール、キャノーラミール | 0点 |
オリジン | なし | 10点 |
アカナ | 鶏肉ミール、七面鳥肉ミール、丸ごとニシンミール | 5点 |
ナチュラルチョイス | チキンミール、フィッシュミール、ビートパルプ | 0点 |
アボ・ダーム | なし | 10点 |
ヤラー | なし | 10点 |
ピュリナワンのキャノーラミールとは、栽培菜の花の一種であるキャノーラから油を絞り出した後のカスのことです。
キャノーラ油というのは人間でも使用しますので、一見問題ないように感じますが、キャノーラミールは基本的に、たんぱく質や繊維の添加の為に、家畜の飼料に使用さています。
つまり人間は食べないレベルの材料なのです。
アカナのミールに関しては、原材料が明確なので危険性は低いと考えられます。
添加物とは、酸化防止剤、保存料、着色料などで、食品の保存や、見た目をよくするためなどに添加されます。
キャットフードは、空気に触れた瞬間から酸化しますので、酸化防止剤などの添加は必要ですが、人工添加物の多くは、その安全性が証明されていません。
安価な人工添加物の中には発がん性があったり、アレルギーを起こしたりすると言われているものもあり、フードに入っていないものを選ぶに越したことはありません。
そこで、天然由来以外の添加物が含まれているかいないかで以下のように点数化します。
入っている | 0点 |
---|---|
入っていない | 10点 |
人工添加物 | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | なし | 10点 |
カナガン | なし | 10点 |
ジャガー | なし | 10点 |
ピュリナワン | なし | 10点 |
オリジン | なし | 10点 |
アカナ | なし | 10点 |
ナチュラルチョイス | なし | 10点 |
アボ・ダーム | なし(塩の添加あり) | 5点 |
ヤラー | なし | 10点 |
さすが、全てのフードに人工添加物は含まれていませんでした。
猫のフードには原材料だけでも塩分がすでにある程度含まれている為、塩分をプラスで添加する必要はないと考えられているのが一般的です。
アボ・ダームには、塩が添加されており、ミネラルバランスの調整や食い付きをよくするための可能性もありますが、今回はマイナスポイントとしました。
キャットフードの価格を下げるために、かさ増しによく使われる穀物も、猫ちゃんの消化管には非常に負担になります。
穀物とは、トウモロコシ、小麦、大麦、米、玄米、麦芽などです。
最近では、穀物は消化の面からもアレルギーの原因になりやすいという面からも、猫にとって良くないという考え方が主流で、穀物を一切使用しない「グレインフリーフード」が売られ、ちょっとしたブームにもなっています。
ただ、グレインフリーという言葉は、実は定義があやふやな面もあり、小麦や米などはすぐに穀物とわかりますが、広議の意味では豆類も穀物に含まれるという説もあります。
豆類に関しては、小麦やトウモロコシに比較するとアレルギーが起きにくいとされていますが、大豆アレルギーは重篤な症状を引き起こしますし、消化の点からいえば、消化しにくいという点ではすべて同じです。
そこで、以下のように点数化します。
完全なグレインフリー | 10点 |
---|---|
豆類が使用されているグレインフリー | 5点 |
グレインフリーではない | 0点 |
原材料 | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | エンドウ豆、ひよこ豆、レンズ豆 | 5点 |
カナガン | 使用なし | 10点 |
ジャガー | エンドウ豆、エンドウ豆繊維 | 5点 |
ピュリナワン | 大豆たんぱく、脱脂大豆、えんどう豆たんぱく | 5点 |
オリジン | グリーンピース、赤レンズ豆、ピント豆、イエローピース、ヒヨコ豆、グリーンレンズ豆、ロインゲン豆 | 5点 |
アカナ | グリーンピース、赤レンズ豆、ヒヨコ豆、緑レンズ豆、ピント豆、イエローピース | 5点 |
ナチュラルチョイス | エンドウマメ | 5点 |
アボ・ダーム | えんどう豆、えんどう豆粉、タピオカ粉、えんどう豆蛋白 | 5点 |
ヤラー | グリーンピース、イエローピース | 5点 |
ほとんどのフードで豆類が数種類使用されていますが、カナガンは豆類も一切使用していません。
アレルギーの発生の点から考えても、これだけでこのフードを選ぶ理由になるくらい、とても珍しいフードで評価は高くなります。
価格
それぞれのフードでエネルギー(カロリー)が異なり、1回に食べる量に差があるため、4.5㎏の成猫が1日に食べる量で統一して算出しました。
高いかどうか、という判断は人によって異なりますが、基準として以下の項目で採点しました。
1日あたりの料金が~100円 | 15点 |
---|---|
1日あたりの料金が~200円 | 10点 |
1日あたりの料金が200円~ | 5点 |
フードの価格 | 1日給与量 | 1袋を食べ切るまでの日数 | 1日あたりの料金 | 点数 | |
---|---|---|---|---|---|
モグニャン | 3960円/1.5㎏ | 65g | 23日 | 172円 | 10点 |
カナガン | 3960円/1.5㎏ | 60g | 25日 | 158円 | 10点 |
ジャガー | 4280円/1.5㎏ | 53.3g | 28日 | 152円 | 10点 |
ピュリナワン | 1880円/1.6㎏ | 65g | 24日 | 78円 | 15点 |
オリジン | 6804円/1.8㎏ | 66.5g | 27日 | 252円 | 5点 |
アカナ | 6264円/1.8㎏ | 67.5g | 26日 | 240円 | 5点 |
ナチュラルチョイス | 2516円/2㎏ | 62.5g | 32日 | 83円 | 15点 |
アボ・ダーム | 3162円/1.2㎏ | 80g | 15日 | 210円 | 5点 |
ヤラー | 9180円/2.4㎏ | 52.5g | 45日 | 204円 | 5点 |
価格については、大きく差が出ました。
やみくもに値段が高いわけではなく、当然、原材料の動物性たんぱく質の割合が多かったり、使用されている食材の質が良かったり、プラス添加されている材料があったりと理由があります。
内容と比較して、価格が納得できるものなのか、飼い主さん個人が判断する必要があります。
成分
フードを選ぶ際の気になるポイントとしては、やはり泌尿器疾患を起こしにくいかどうかという点です。
フードに含まれるMg の濃度が高いと、リン酸マグネシウムアンモニウム(ストラバイト)と言われる結石ができやすくなります。
他のミネラルバランスや尿を酸性化する物質が含まれている場合もあり、Mg 濃度だけで判断はできないのですが、今回はランキングの点数をつけるためにMg の濃度だけで評価しています。
一般的な基準値(0.09~0.15%) | 10点 |
---|---|
それ以上 | 0点 |
Mg濃度(%) | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | 0.2 | 0点 |
カナガン | 0.09 | 10点 |
ジャガー | 0.12 | 10点 |
ピュリナワン | 0.12 | 10点 |
オリジン | 0.1 | 10点 |
アカナ | 0.1 | 10点 |
ナチュラルチョイス | 0.04 | 10点 |
アボ・ダーム | 0.09 | 10点 |
ヤラー | 0.15 | 10点 |
モグニャン以外は、一般的な基準値内に収まりました。
今回の10種の中では、モグニャンは、泌尿器トラブルのある猫には使用しにくいフードだという事がわかりました。
フードを選ぶ際の気になるポイントのもう一つは、腎臓に負担にならないフードかどうかという点です。
塩分は体のバランスを保つのに必要なミネラルですが、フードは毎日食べるものなので、腎臓などの影響を考えると、塩分が高すぎるというのも気になります。
なるべく腎臓に負担をかけない事で、腎不全になるリスクを減らしてあげる事が出来ます。
以下の通りに点数化しました。
低塩分食(0.3-0.5) | 10点 |
---|---|
普通食(0.5-1.0) | 5点 |
それ以上(<1.0) | 0点 |
Na濃度 | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | 0.3 | 10点 |
カナガン | 0.8 | 5点 |
ジャガー | 0.6 | 5点 |
ピュリナワン | 0.7 | 5点 |
オリジン | 0.5 | 10点 |
アカナ | 0.42 | 10点 |
ナチュラルチョイス | 0.2 | 10点 |
アボ・ダーム | 0.55 | 5点 |
ヤラー | 0.4 | 10点 |
低塩分食は、身体や腎臓には負担がかかりにくいフードですので、長期で食べる場合重要なポイントです。
ただ、塩分を制限したフードは、食い付きも下がってしまう事が多いので、嗜好性については併せてチェックが必要です。
審査員加点
審査員←筆者です(笑)!
個人的にフードに「これはいいな」と思うような、プラスαがあるだろうという点について、最大10点で加点します。
審査委員特別加点(0~10点)
評価ポイント | 点数 | |
---|---|---|
モグニャン | たんぱく質が低めで、高齢の猫にも負担なく給与できるフード。子猫や泌尿器トラブルのある猫には向かない。 | 3点 |
カナガン | 豆も使用しない完全なるグレインフリーはとてもめずらしい。 | 8点 |
ジャガー | 朝鮮ニンジン、緑茶、ショウガ、プロバイオティクス、L-カルニチンなどのプラスの要素が沢山入っている。 | 7点 |
ピュリナワン | 大豆が入っているが、グレインフリーでこの価格はやはり安い。 | 2点 |
オリジン | 高たんぱく、超低炭水化物、低GI、低GLで猫の負担にならないキャットフード。6種類もの動物性たんぱく質を使用し、原材料の90%を占めている。 | 8点 |
アカナ | 多数種類の動物性たんぱく質を使用。 | 4点 |
ナチュラルチョイス | 大豆油、豆類、ビートパルプが使用されている。 | 0点 |
アボ・ダーム | キャットフードでは珍しい、アボカドを使用することで、過度な動物性脂肪を減らし、キャットフード特有のにおいや酸化を抑えることができる。 | 4点 |
ヤラー | オーガニック認定された材料を使用したフード。血液浄化作用と利尿作用を持つイラクサ入りで、結石になりにくい。 | 6点 |
まとめ
9種類のキャットフードのランキング結果は以上のようになりました。
沢山のキャットフードを調べて、豆類も完全に使用していないフードというのがいかに少ないかというのがわかり、カナガンはとても貴重なキャットフードだと改めて感じました。
また、猫ちゃんによって、魚好きや肉好きなど、好みがあるため嗜好性についての評価は今回入れませんでしたが、いくら質の高いフードでも食べてくれなければ意味がありません。
嗜好性はもちろん、自分が何を一番重要視するかで、キャットフード選びは変わってくると思います。
このように評価の基準を作ることで、いつでも新しいキャットフードを簡単に評価でき、比べることができますので、ぜひ、キャットフード選びの参考にして頂けたら幸いです。